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尿失禁の対処方法について

2020/12/18

まず自分の症状を知りましょう

腹圧性尿失禁

  1. 咳やくしゃみをした時におしっこが漏れてしまう
  2. テニス、繩跳び、犬の散歩、ジョギングなどで尿が漏れる。

以上に思いあたる方は、腹圧性尿失禁が考えられます。

咳やくしゃみで漏れる腹圧性尿失禁の対処方法

骨盤底筋訓練

腹圧性尿失禁の基本的な治療法で自分でできます。具体的な方法は肛門と膣を5秒間締めたり、緩めたりすることを繰り返し行います。 3ヶ月を目安にきちんと行うと3人中2人には効果がみられます。

薬物療法

尿道を締める薬を使用することもありますが根本的な治療ではありません。骨盤底筋訓練の補助的な治療法と考えた治療法と考えた方が良いでしょう。薬剤使用は医師の判断と処方が必要です。

その他の治療法

もし漏れが多かったり、訓練しても効果があまりない時は受診してください。薬や広がった尿道を狭くするコラーゲン注入といった治療や手術などの治療が検討されます。

切迫性尿失禁

  1. トイレに行きたいと思ったら、ほとんど我慢できずに漏れてしまう。
  2. 冷たい水で手を洗ったり寒いところにでると、尿が漏れそうになったり、実際に漏れてしまう。

以上に思いあたる方は、切迫性尿失禁の可能性があります。

我慢できずに漏れる切迫性尿失禁の対処方法

薬物療法

膀胱の勝手な収縮を抑える薬が効果的です。副作用としては口が渇いたり便秘がみられることがあります。また、効きすぎると尿が出にくくなってしまいます。 薬は医師の処方が必要ですので勇気をもって受診してください。

おしっこを我慢する訓練

トイレに行きたくなっても、すぐにトイレに駆け込まないで我慢する訓練です。初めのうちは5分から15分と徐々に我慢の時間を延ばしていきます。薬物療法との併用が効果的です。 排尿日誌をつけて、出た尿の量や回数を記録していくと訓練の効果がわかります。

骨盤底筋訓練

肛門と一緒に女性ならば膣、男性はペニス(尿道)を締めたり、緩めたりして尿の出口の筋肉である骨盤底筋群をきたえます。この訓練を続けることでおしっこを我慢しやすくなります。

以上の両方に思いあたる方は、2つのタイプが一緒になった混合型が考えられます。

病院ではどんなことをするのでしょうか

失禁を扱う病院では尿失禁の原因をみつけ、適した治療をおこないます。

医師は専門家ですから、詳しく聞くだけで失禁のタイプを知ることができます。ですからあまり気負われずに聞かれたことを手短に答えるだけで十分です。

また、診察の場合には正確な原因を知るため次のような検査をおこなうこともあります。

定量テスト(パッドテスト)

尿が漏れる程度をテストします。最初にパッドをあてて500ミリリットルの水を飲み、いろいろな運動をした後パッドを計ると漏れた量がわかります。漏れの量で尿失禁の大まかな程度を判定します。

膀胱の機能を調べる

膀胱の容量を量ったり、尿がたまってきたときに勝手に縮んでしまわないか等の膀胱の働きを調べる検査です。尿道から膀胱に管を入れ水や空気を入れて反応を調べます。腹圧性尿失禁の手術を検討するときにも大切な検査です。

膀胱や尿道の位置を調べる

女性の場合、膀胱や尿道を支える筋肉(骨盤底筋)が弱くなって、お腹に力を入れると膀胱の出口がかなり下がる場合があります。これを調べるために金属の鎖を尿道に入れてレントゲン造影検査で角度を見ます。

その他日常生活で気をつけること

水分のとりかた

尿が近かったり、漏れたりすると水分を控えて飲まないようにしている人がたくさんいますが、水分はきちんと飲むようにします。目安では一日コップ5杯から8杯程度です。もしコーヒーやお茶などで特にトイレが近くなるようであれば、ご自分にとってあまり刺激のない飲み物を飲むようにしましょう。

便秘の改善

便秘は膀胱を圧迫したり骨盤底筋を締めにくくするなど、失禁にも関係しています。3食バランスよく食べて特に朝食後の排便習慣をつけるようにしましょう。もし洗浄便座があるようでしたら、排便前に肛門を水で刺激すると出やすくなります。

体重のコントロール

肥満は便秘同様、膀胱をおしたり、骨盤底筋を締めにくくする原因となります。自分の体重-(身長-100センチ)=余分な体重と考えて、その分を落としましょう。少しずつ運動しながら、食べる量をよく噛んでへらします。バランスの良い食事を心掛けながら長く時間をかけて体重を落としましょう。

臭いや肌荒れへの対応

臭いや漏れ、あるいは肌荒れはとても気になるもの。漏れる量に応じたパッドを使い、こまめに交換します。肌荒れを起こした場合は、お湯か臭いのない石鹸でかるく流します。それでも痛みやかゆみが強いときは受診しましょう。

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