尿道炎について
2020/12/18
性感染症(STI)は、無症候性も含め、低年齢化が懸念されています。
性感染症(STI)とは?
性行為を介して感染する疾患の総称です。 男性では淋菌やクラミジアが原因でおこる尿道、ウイルスが原因でおこる性器ヘルペスや尖圭コンジローマ、その他毛じらみや梅毒などがあります。さらに患者数は少ないですがエイズもSTIのひとつです。
※STI:sexually transmitted Infections
男性に多いSTIは淋菌・クラミジアなどによる尿道炎
男性のSTIは80%以上が尿道炎です。
尿道炎の大部分は淋菌とクラミジアが原因となります。
同時に両方にかかる場合もあります。
他の原因としては、マイコプラズマ・ジェニタリウムなどのマイコプラズマ属やウレアプラズマ属の細菌の関与が考えられています。
間違っていませんかあなたの性知識
オーラルセックスでも感染する淋菌やクラミジアがいる場所は性器だけではありません。咽頭にも菌は存在しオーラルセックスによって感染します。特に淋菌性尿道炎では、近年オーラルセックスによる感染頻度が増加しており、大きな問題となっています。
こんな症状がでたら危険信号
相手が一般女性でも感染危険性は同じ
女性はクラミジアに感染してもほとんど症状がでないため、一般女性の間にもクラミジアは浸透しています。10代女性の13%がクラミジアに感染していたというデータもあり、一般女性だから安全ということはありません。
特定の相手でも安全ではない
あなたの相手が1人であっても、もし相手の女性が別の男性とセックスしていたとすれば、感染の危険性はあなたが不特定多数の女性とセックスするのと同じになります。大丈夫といえるのはお互いに相手が1人だけの場合です。
早期診断、早期治療が原則
尿道炎は、早期診断、早期治療によって
確実に治る病気です。
検査と治療
尿から淋菌とクラミジアの両方を同時に検査することが出来ます。
原因菌がわかれば抗菌薬を投与し、治療を行います。しかし放っておくと、感染が進行し他の臓器に広がることもあります。
注意
- 感染がわかった場合には必ずパートナーも一緒に治療しましょう。
どちらかが感染している限りピンポン感染を繰り返すことになります。さらに、淋菌とクラミジア感染は、女性の不妊症の原因となります。 - 治療中はアルコールを避け、規則正しい生活を心がけましょう。
- 感染しても簡単に治るからと安易に考えてはいけません。セックスで感染する病気には淋菌やクラミジアだけでなくエイズだってあります。とにかく 感染しないことが一番です。
- 症状がなくなったからといって、薬の服用を自分で中止しないで下さい。 必ず再診して治癒(菌が消えているか)を確認しましょう。
予防のために・・・
STIは予防できる病気です
コンドームを使うのは避妊のためだけではありません。
女性がピルを飲んでいたとしてもコンドームは必要です。
尿道炎を予防する最も簡単かつ確実な方法、それがコンドームです。
コンドームを使うときの注意
- セックスの最初から使用する
- オーラルセックスの場合にも使用する
- 古いコンドームは破れやすいので使わない
STIを増やすのも減らすのもあなた次第です。
STIに感染するのは運が悪いからではない
もしあなたがコンドームをせずに、不特定多数の女性とセックスを続ければ、確実に尿道炎に感染します。たとえ1回だけだとしても感染する確率は決して低くはありません。運が悪いからSTIに感染するのではなく、運が良いから感染しないだけなのです。