爪の真菌症は
改善できます
爪白癬(爪水虫)や爪カンジダ症など爪の真菌症は、昔は「治らないもの」と医師も患者様もあきらめがちでした。
しかし、経口抗真菌剤(内服薬)は治療効果が早くあらわれるため、患者様が目で見て確認できるようになり、それが励みとなってコンプライアンスが向上しました。当院では内服薬治療中の脱落者はほとんどなく、患者様に喜ばれています。
爪白癬(爪水虫)は約6ヶ月~1年間の内服で、ほぼ治癒します。内服薬は爪甲(そうこう)に蓄積して投与終了後も効果が持続するため、少し病変が残っていても、3ヵ月後にはきれいになります。
爪甲剥離を生じている場合は、爪白癬(爪水虫)にカンジダ症を合併している例も少なくありません。白癬(爪水虫)だけでなくカンジダにも優れた効果をもつ経口抗真菌剤(内服薬)は、爪真菌症(爪水虫)治療のファースト・チョイスと考えています。
爪白癬にはいろいろな
タイプがあります
下の写真がその症例の一部です。爪が白や黄色に変色したり、分厚く変形していたら爪白癬(爪水虫)の疑いがあります。
この水虫は早く見つけることが治療の基本です。爪の先にちょっとしかないからまだ大丈夫だろう、そんな風に自己判断していると、回復は確実に遅れます。病状が進行すると靴がはけなくなったり、歩きにくくなる人もいます。糖尿病の人は、合併症を起こすおそれもあります。
軽度
重度
Case治療例
40歳女性
原因菌:Trichophyton rubrum
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投与開始時
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投与終了4週後(投与期間28週)
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投与終了12週後※爪白癬は完治したが、爪甲剥離(カンジダ症)が見られ、内服薬の投与を再開
32歳女性
罹病期間6年
原因菌:Trichophyton rubrum
内服薬を203日間投与
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投与開始時
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投与8週後
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投与24週後
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投与32週後(フォローアップ時